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イベント報告: Building From Scratch

[イベント報告: Building From Scratch]

Writer: Nicolas Correa (ENTREP writer) 

 

Note to readers: 以下の記事で利用した片木さんの引用文は、英語を日本語に意訳したものです。

 

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2021年4月7日に学生団体ENTREPとKenja株式会社の第二回目のオンラインイベントBuilding From ScratchがAirmeets上で開催されました!今回のイベントは、Kenja株式会社のCEOを努めている片木利彦(Ted Katagi)さんに、ビジネス世界での経験と起業することにあたって重要な行動について語っていただきました。国際基督教大学 (ICU)の学生とICU外の学生を含めて35人以上の方が参加しました。

 

このイベントでは、総じて片木さんの講演、質疑応答の時間、ネットワーキングセッションが行われました。講演では、片木さんが持つ人生設計であり、起業家精神に対するバリュー(5P: Passion, Purpose, Partners, Plan, Persistance)と起業する時に考えるべきことについて話してもらいました。ネットワーキングセッションでは、Airmeetsの特徴を活かし、学生さんがインターネット上の複数のバーチャルテーブルを自由に回ることで、参加者同士の会話、新しい出会い、そしてゲストスピーカーとの会話が充実する環境ができました。

 

起業家とCEOである片木さんは、IBMでEnterprise Salesの役割としてキャリアを始めました。その後、AirTouchのDirector of Strategy、ボーダフォン日本法人のチーフ・マーケティング・オフィサー、ボーダフォン日本法人のコマーシャル・ストラテジーのグローバル・ヘッド、Picsel SoftwareのCOOなど、さまざまな役職を歴任してこられ、経営者として20年以上の経験を重ねてきました。

 

しかし、2011年に、48歳の片木さんは起業しました。子供の頃から起業する夢を持っていて、片木さんはその夢を「North Star」と名付けています。そのNorth Starを達成するために、5Pというバリューがあるのです。このバリューはPassion(情熱)、Purpose(目標)、Partners(仲間)、Plan(人生の計画)、Perisistence(永続性)というものを含みます。

 

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片木さんの講演ではPassion(情熱)が重要な概念の一つでした。片木さんは、日本人が仕事場でPassionを活かせていないという声が多いことに対して、非常に残念だと感じており、日本じに見られる生真面目さや完璧主義的な傾向を最大限発揮するためにも「仕事にそれほど時間を使うなら、それを楽しむべきではないか?」と参加者に問いかけていました。

 

PassionはPurpose (目標)という長期的な目標に関連します。「Purposeと5全体に対してなにより大切なことは、人は生きる意義を持つべきということです。誰もが世界に貢献できる特別なものを持っています。それを見つけて、そして表現する方法を探してください。」と片木さんは述べていました。人は自分のPassionを知ることよりPurpose を知ることの方が困難である。そのため、まずPassionを理解し、そのPassionをもとにPurposeについて考えることを勧めていました。すなわち、自分が持っている色々な情熱や興味を認識した上で、それらのがどうキャリアや長期的な目標に繋がるかを考えるアプローチを提案していました。

North Starである夢を成し遂げるためにはPartners(仲間)も必要だと片木さんは述べていました。「あなたが会いたい5人のメンターは誰か?…そして、そのメンターたちのためにあなたは何ができるか?」片木さんによると、メンターを探すときは、自分だけではなく、メンターに対してできる価値提供も考えることが理想的な関係であるそうです。

 

4つ目のバリューはPlan(人生の計画)です。Planに関して片木さんは、Plan が最初から完璧なものではなくて良いということを重視していました。「ほとんどの人は一週間の旅を計画します。けれど、人生すべては計画しません。これは本来は逆なのではないでしょうか?旅が長いほど計画がより必要になるのではないのですか?問題は、これが難しすぎると感じてしまうことです…Planは最初から正しく作れるものではありません。ただ、曖昧な気持ちを持ちながらも、とりあえずPlan を作りましょう。」

 

Peristence (永続性)については、片木さんは、定期的に目標を頭の中でイメージ化することがとても重要だと述べていました。「そして本当にPurpose を達成したいのであれば、毎日10分間だけでもPurposeについて考えるという約束をしてください。この方が3年に一回、一週間かけて考えるより良いです…毎日常にPurposeについて考えていると…かなりフォーカスできます。」と片木さんはいいました。

 

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講演の最後は起業する上での具体的なHow Toとして、最初の数ステップについても話がありました。実際に、どのような観点や基準をもとにビジネスを考えればいいのか、内容も自分が好きなものや情熱を持って継続してできるものであるべきだと話されていました。

 

これらの5Pを理解、実現することが、起業するというチャレンジに向き合うための基礎の一部になります。私達ENTREPは、皆さんが5Pを理解するところでとどまらず、行動することを願っています。行動することで初めて5Pの意義を実感することができるとも言えるでしょう。ぜひ、「完璧」を最初から求めず、North Starに向かって、一歩踏み出してみてください。


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